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中国茶は人生、花は宇宙、音楽はすべての答え
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ギョロ目
マイルスの野郎が嫌いだった。妙に醒めたトランペットの音色、ギョロ目に偉そうな態度、ビル・エヴァンスの作品を自分名義にした疑惑などなど・・・だからマイルス・デイヴィスのリーダー作は彼の生前に買おうとは思わなかった。長きに渡って怨念がこもっているのだ。

しかし「帝王」がこの世を去ってずいぶんと経ち、自分の周りの出来事をはじめとして、世の中には白と黒だけで分けられないこともずいぶんとあるのはイヤになるほど見て来たわけだし、さすがにもう意地を張り続けることもないんじゃないかと思うようになって来ていた。

そんなことで数ヶ月前、おなじみのiTunesのラジオ DI.fm Modern Jazz を流していると、Miles Davisのアコースティック時代の後期のややワイルドなブロウが聴けるライブの曲や、エレクトリック時代に入ってからの曲がかかってきた。

カッコイイ・・・

相当昔にテレビでフランスの映画 死刑台のエレベーター を見た時の記憶が蘇る。モノクロの緊張した映像の中に、恐ろしくクールな(というよりは凍り付くような)音の線がピンと張りつめた空気を切り裂いて暗闇に消えて行く。不幸な結末を迎える男と美しい女・・・


最初に買うべきMilesを何にしようか悩んだ。誰が見ているわけでもないし、咎められることもないのだけれど、妙に拘りたいなあと思っていた。DI.fm Modern Jazz で聴いた曲のなかで最も気になったのは「The Ghetto Walk」で、確認作業をしてみると普通のアルバムに入っているものではないことがわかった。

The Complete In a Silent Way Sessions
The Complete In a Silent Way Sessions
Miles Davis

いきなりややマニア向けに企画された3枚組、イン・ア・サイレント・ウェイキリマンジャロの娘 + 1ウォーター・ベイビーズ + 1 他に分散収録されたセッションをまとめたもの。無理にオリジナル構成の盤を買わずとも、ある程度この時期の流れは把握できるのではないかと思う。

電化ジャズとか、マイルスの電化時代とか書いてあるものを見ると「それまでの燃料は石炭や軽油なのかよ」とツッコミをいれたくなる気がするけれど、あくまでもこの周辺のミュージシャンがやってきたことは、日本で感じる「フュージョン」、USにおける「Smooth Jazz」という傾向の音楽とは異なり、緊張感に溢れた「Electric Jazz」であると思う。8ビートだからロックなわけではなくて、少なくともこの3枚組について言えば、Milesはロックやファンクに影響を受けているとしてもロックやファンクを演奏してはいない。無理にジャンル分けをするなら「Miles Davis」というジャンルなのだろう。

これで安心して過去の50年代、60年代のMiles Davisの作品を辿れるような気がしてきたし、逆に70年代の長期休養前の作品を手にしてみるのも面白そうだ。元々フェンダーローズ、シンセサイザー、エレクトリックベースがNoなんて思ってはいないし、もう「マイルスが嫌い」とか言うのはやめようと思う。
| しながわ | music/jazz | 00:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
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